普通車で行く車中泊一人旅【番外編 滋賀県 飛出とび太君伝説】

お久しぶりです。前回に最終回を迎えたと思われた、普通車で行く車中泊一人旅、滋賀県編。今回は番外編です。
アイツと出会ったのは旅の2日目、滋賀県は長浜市の黒壁スクエアに訪れた時のこと。僕はオシャレな商店街をテクテク歩き、楽しんでいました。

ホントにオシャレやな~。うんうん。良い所に来た。 素敵だ。素敵すぎる。 黒壁ガラス館はカッコいいし。街並みはノスタルジックで世界観が統一されてるし。

クマさんもソフトクリーム持ってるし。何よりクマさんも楽しそう。この木を使用した外観が和風であり且つ奇抜なデザインが絶妙にマッチ。素晴らしき外観ですわな~。

いやぁ。この黒い壁がシックでカッコええわ~。もう紫の幕がもうオシャレやわ~。いいよねぇ。なんだかこの雰囲気落ち着くし、まったりな気分になっ…
ん??

んんん??

なんだコイツ???
これがコイツとの初めての出会い。お店の陰から今にも飛び出そうとしている、赤と黄色という主張強めの暖色コーデな少年。
そして無表情なのに何故か滲み出る憎めない愛くるしさ。そしてシンプルなのに完成された無駄のないフォルムとキャッチ―なポージング。
この後の滋賀旅、あらゆる所でこの不思議な少年と出くわすことになるのです。
コイツの名前は飛出とび太。今日はコイツが主役。コイツのための番外編。そんなとび太のための特集。ぜひご覧あれ!!!
旅で出会ったとび太コレクション
黒壁スクエアで会った時は可愛らしいデザインだなって思っただけでしたが、次の日の朝、2人目に出くわした瞬間、シリーズ物なのではないかと疑い始めました。
やはり、そのあと頻繁に登場。しかも様々なご当地少年が存在するみたいで、その場所にまつわる格好をしていました。
では、僕がその後出会った飛出とび太コレクションをどうぞ!!!
道の駅 近江母の郷
黒壁スクエアでとび太君に初遭遇し、その時感じた胸騒ぎが冷めやらないまま目覚めた滋賀旅3日目の朝一。車中泊をした道の駅 近江母の郷で2人目のとび太君を見つけました。
この道の駅は道路を挟んで20メートルほどですぐに琵琶湖がある立地。朝の少し寒い気温の中、朝モヤの琵琶湖を眺めようと道路を渡ろうとした瞬間、

いた!!コイツ、昨日のヤツだ!!!
この瞬間、体にビビビと電気が走り、疑惑が確定になりました。この飛び出し注意の看板は、シリーズ物だ。
なんか自転車乗ってるし、ヘルメットかぶってる。けど、昨日見たあの少年と同じ人物に違いない。
しかし無表情。自転車にはMYCLINGというサイクリングをモジった言葉が。意味は分かりません。
ひとつ言えることは、上下青系の服をチョイスするところから、服のセンスは無いらしい。
四番町スクエア みやおえん前

滋賀旅3日目のお昼前、3人目のとび太君に出会いました。彦根城付近の大正時代をモチーフにした街並みの区画、四番町スクエアにあるお茶屋さん「みやおえん」さん前。
お茶屋さんだけあって、とび太君も緑の着物に身を包んでます。そしてちょんまげ!ほほほほ!とび太君なかなかアレンジ効いてるなぁ!しかし無表情!!
クラブハリエ ラ コリーナ近江八幡
バームクーヘンで有名な洋菓子店クラブハリエ。そのスイーツテーマパークのような近江八幡市にあるラ コリーナ近江八幡。
滋賀旅記事でもクラブハリエスペシャルと題し、特集しました!その記事はコチラ↓
TKCおすすめ【普通車で行く、車中泊の一人旅】~滋賀県編 Part⑧(クラブハリエスペシャル)~
そんなラ コリーナ近江八幡にもとび太君が!!
そこはギフトショップの大倉庫前。

クラブハリエのバームクーヘン持っとる。そして頭にはシェフ帽をかぶり、右手には、あの、なんか、生地とかを、カシャカシャするヤツ!!
可愛い!!このとび太君、結構気に入った!そして無表情!!

さてそのすぐ近くに和風バージョンのとび太君が。たねや仕様ですね!餡子をイメージさせる茶色のハッピに、手拭い頭に巻いちゃって。手には最中かな??
そして当然、無表情さ!!!

そしてそのすぐ近くにもう1体!トンガリ帽子をかぶった毛むくじゃらの…ん?
コイツはニセ物か…?
謎。
近江八幡和船観光協同組合

ラ コリーナ近江八幡の近くにまた1人発見。八幡堀の水郷めぐりを運営している近江八幡和船観光協同組合の前に。
ちょっと とび太君、年老いてる。もうとび太君て呼べん。とび太さんやわ。のび太さんみたい。しずかちゃんが言うみたいになっちゃう。
白髪も所々。苦労したのかな…。頬の横にシワも出来て、哀愁すら感じる とび太さん。
歳をとっても表情は硬いまんま。無表情。頑固な性格なのかしら。
八幡堀沿い ほりかふぇ前

続いては日牟禮八幡宮の近くにある路地裏。八幡堀から内側に一本入った小道です。ほりかふぇという、八幡堀を眺めながら休憩できるカフェの前。
お堀をこの小船で漕いでいくんでしょうね。波のデザインがキュートです。笠をかぶって雰囲気を醸し出してます。
しかし安定の無表情。もう無表情であってほしいと思っている僕がいる。
近江兄弟社 メンターム資料館

八幡堀付近のメンターム資料館前にも とび太君を発見しました。でっかいメンタームのリップクリームを抱え、どこかに颯爽と走り出して行くとび太君。
そのリップクリームを誰かに届けるのだろうか。その無表情で。
メンタームのロゴとお揃いの頭の羽がイイですね。何より額にあるメンタームのMがアピールポイントです!
日牟禮八幡宮 鳥居横

日牟禮八幡宮の鳥居横にも とび太君。それにしてもこの近江八幡は とび太君の聖地だな。いたる所に出現してくる。
昔は学校だった建物が道の向かいにあるせいか、学生服を着ています。
もちろんとび太君なので表情は無表じょ…
!!!!
…笑って…る…?
口角が上がってるもんな。このとび太君、ニコやかです。こんなこともあるんだな。とび太、良かったな。
甲賀市 信楽町の道端
旅は4日目の昼過ぎ。甲賀市にある忍者の里周辺を堪能し、信楽駅へたぬきを見に行く道中、とび太君を発見。
道端にあったため一度通り過ぎてしまい、わざわざ戻って撮影。

とび太、グレる。
しかも、少し古い時代のグレ方。リーゼントにサングラス。怖さは増したものの、服装は上が赤の下は黄色。配色のセンスは変わりません。
これまでには無いデザインとして、少し口が開いています。公式物じゃないのかな?
とにかく、こんな決して都会ではない長閑な地帯に、グレてるとび太君。まぁ、とび太君も人生、色々あるよねぇ。
以上、とび太コレクションでした!!
とび太君の正体は!?
さて、この滋賀旅で合計10人のとび太君に出会いました。場所によって様々なコスチュームに身を包み、様々な物を持たされ、時には老けて、時にはヤンキーと化したこの少年。
一体コイツは何者なんでしょうか。その正体に近づいてみたいと思います。調べてみましょう。
カチャカチャカチャカチャ。カチッ。
調べました。飛出とび太君、どうやら公式サイトというのは無い。…のかな?
しかし、飛出とび太で検索すると、ネットやTwitterであらゆる記事を読むことが出来ました。それほどファンが多く、たくさんの人たちに愛されているんですね!
とび太君の歴史を紐解く
まずはとび太君誕生の瞬間を見てみましょう。
時代は昭和中期。日本は高度経済成長期を迎え、自家用車など車の普及率が格段に増えていきました。それに伴い道路での交通事故件数も増加していく一方で、とりわけ注意力に欠ける子供の事故が目立つようになりました。
当時の社会ではどのように交通事故を減らせるのか、どのように子供の命を守れるのか、対策を練っていました。そんな中、道路脇に「子供が走って飛び出してくる絵」を描いた注意看板を制作する案が生まれ、実際に設置されました。
それが滋賀県旧八日市市(現・東近江市) だったようです。

なるほど。子供の絵の注意看板は滋賀県が発祥だったのですね。諸説ありますが、滋賀県から今のように全国に広がっていったようです。
当時は、文字で注意書きをした看板を設置する程度。 そんな中、子供の姿の絵で表現した看板は、運転する大人達にとって注目されたでしょうし、本物の子供と見間違えて減速する、そういった効果もあったでしょう。
その看板は飛び出し人形、飛び出し坊や、などと言われるようになりました。みなさんの町にも、とび太君ではなくても同じような看板ありますよね。
とび太君、元祖飛び出し看板だった
最初に制作された飛び出し注意の看板は、その後、全国で様々なキャラクターを用いて姿を変えます。トトロのメイちゃんや、ドラえもん、クレヨンしんちゃんとかよく見ますよね。
さて、では飛出とび太君は?
実は滋賀県で初めて製作されたとされる飛び出し坊やの看板。この看板こそが飛出とび太君だったのです。
第一号は女の子だったという噂も…。
当時、旧八日市市(現・東近江市)の社会福祉協議会から相談を受けた、 看板などを制作する会社、久田工芸の代表 久田泰平さんという方が生み出されたようです。
当時の初代デザインは今のとび太君と同じではなく、時代が進むに連れよりシンプルになり、可愛くなり、ついに今のとび太君が誕生しました。

他の飛び出し看板と区別するため、 「飛出とび太」という名前が付けられ、県民に広く愛されるようになります。
ちなみに僕が長浜市の黒壁スクエアで初めて見た、赤い服と黄色のズボンのとび太君。彼がノーマルでありスタンダードのとび太君みたいです。サブカルの巨匠、みうらじゅんさんは、このとび太君の事を「0系」と名付けているらしい。おもろい。笑
現在でも、久田工芸さんではとび太君の制作を行っているようです。また、公益団体から委託された業者さんが作ることがあったり、そもそもホームセンターで売ってたりもするらしいです。
久田工芸さんでは、型抜きされただけの状態のとび太君看板 を購入することも出来るらしく、自分で絵を描くなんてことも出来るんだとか!!
うーん、それ購入して自分で描いてみたい!!
いや、どこに置くねん。
とび太君グッズも要チェック
滋賀で大人気の飛び出しとび太君。欲しくなったからと言って、マジのとび太を購入し家に置いておく訳にもいきません。
そんな方に朗報!実はこれだけ人気もあるので、グッズ商品化しているんです!
旅中でも、とび太君に注目してからは、滋賀県のあらゆるお土産屋さんで目にしました。

ここなんてとび太君コーナーがある。やっぱり滋賀県民が愛する息子のような存在なんですねぇ。

琵琶湖博物館のお土産コーナーにも とび太君が!!子供用サイズですがTシャツありました。しかもカラーバリエーションも充実!Tシャツになってももちろん無表情です。

道の駅 びわ湖大橋 米プラザ でも品揃えが豊富。ストラップから文房具、靴下なんかもあります。
あとから写真で見たら、とび太君もいいけど、右側の水とめたろか!ていうヤツ、ちょっと気になるな…。メモ帳かしら?
ちょっとした隣接の府県への恐喝ですね!琵琶湖という関西の大水源を保有する滋賀にしかできない芸当!!!笑

ここにもいっぱいとび太君グッズあるなぁ。ほんとにとび太君大好きやな。

ほほほほほ。とび太君ラーメンにとび太君ラングドシャ。

とび太君スタンドクリップねぇ。
440円て。

買ったよね。スタンドクリップ。
使い方はまだイマイチ見えていません。
飛び出しとび太君は滋賀県の心
長々と紹介してきた飛出とび太君。それは滋賀県民に長年愛され続けてきた、滋賀県民の心。旅の途中で出会ってからほんの数日、とび太君を追っかけた僕でさえ愛してしまいました。
とび太君スタンドクリップを買いましたが、今思うと、とび太君Tシャツも大人サイズがあれば欲しいかもしれない。
いや、おそらく今度滋賀県に行ったときは、お土産コーナーでTシャツ探すんでしょう。いや、探します。あれば買います。着ます。
そんなこんなで飛出とび太ファンになった僕。
滋賀県民ではないですが、少し離れた兵庫県三田市から、これからもとび太君の事を想い、考える生活を送って行こうと思います。

そんな三田市で通常の日常生活を送っていたあるとき、それは突然目に入ってきました。
国道176号線を車で走っていると、運転する風景の端にあの愛すべき無表情を捉えました。
すぐさまUターンして確認に。

とび太君だ!!!!
兵庫県に、三田市に、こんなに僕の近くにとび太君がいた!!!!
ここは三田市高次にある「キビトパン」。古民家風の出で立ちなパン屋さんです。ここのパン。美味しいんですよね~。
今まではとび太君という存在を知らなかったから。コイツがそんなに偉大だと知らなかったから。普通に前を通り過ぎていた…。
また今度このキビトパン、お店前のとび太君と併せて記事にしたいと思います!!ぜひお楽しみに!!
まだまだ飛出とび太君の伝説は終わらないぜ…。
Yes!TKC!!!
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