フリースタイルダンジョンが最終回だった件~モンスターさようなら、新番組こんにちは~【インスタントHIP-HOP講座付】

あーいぇー!おーいぇー!オレいりえー!
鬱陶しいですよね。ごめんなさい。TKCです。こんにちは。
突然ですが、皆さんはどんな音楽を聴いていますか?
世界には様々な音楽のジャンルがあります。
ロック、ジャズ、クラシック、R&B、ゴスペル、レゲエ、演歌…etc
これでも一部だけ。世界には色んなジャンルの音楽が溢れています。
その中で、僕がずっと聞いているジャンル(むしろこれ以外全くわからん)があります。それが

▶HIP-HOP◀
ラップが大好きなんです。しかしHIP-HOPやラップはそんなに人目に触れる機会が少ない…。TV番組でもラップが見れることはほとんど稀。
そんな中、なななななななんと、このHIP-HOPジャンルでの数少ない地上波TV番組の1つ、【フリースタイルダンジョン】が、6月30日の放送で、最終回を迎えてしまいました…。
関東圏においてテレビ朝日で放送されているんですが、関西圏では放送が無いため、僕は毎週ABEMAアプリで視聴していました。
火曜日の深夜に放送されるので、水曜日の仕事が終わり、帰ってきたらすぐさまチェックする毎週のルーティーン。これが終わってしまった…。
昔ほど音楽を聴くことも少なくなった30過ぎの大人には、このフリースタイルダンジョンが唯一と言えるほどラップと僕を繋ぐ存在だったのに…。
今回はそんな僕の悲しみを無理矢理みなさんと共有していきたいと思いパソコンに向かっています。
HIP-HOPを知らない人も、フリースタイルダンジョンって何や?って人も、ざっくりうすーくわかるようになる、そんな記事。
ちぇけらぁぁぁぁぁぁああ!!
HIP-HOPって何や?
HIP-HOPっちゅうのは、なかなかTVでお見掛けすることは少ない、アンダーグラウンドな音楽ジャンルです。なので好きではないと、そのカルチャーやヒストリー、仕組みや楽しみ方がわかりません。
それ故に日本のメジャー音楽シーンでは知名度の低い、あまり広まることのなかったジャンルでした。

が、しかし昨今では、ラップを目にする機会が増えてきました。音楽番組やバラエティやCM、なーんだかなんだか徐々にラップが増えてきています。
そう。実は意外にも最近のラップ業界は上り調子。空前のラップブームが継続しているのです。それを勢い付けていた一因の筆頭がフリースタイルダンジョンという番組だったのです。
TKCとラップの出会い
ラップ好き歴は高校生くらいからかな?それこそ最初はTVに出ていたRIP SLYMEやKREVAを聞いてラップの面白さに気付き、どんどんのめり込んでいきました。
そこからはずーーーと音楽はラップにしか興味が無く、周りのみんなが聞いているような流行りの曲は全くわからない。カラオケ行ってもみんなが歌う曲を知らない。
ラップラップラップラップ。ずっとラップ。そんな音楽趣向を持っていました。
社会人になってからは、あまり音楽を漁ることも年々少なくなってしまいYouTubeを開いたときにオススメで上がってくる動画を見る程度になっちゃいました。
そんな中、毎週のフリースタイルダンジョンが僕の生活でHIP-HOPに触れる唯一と言っていいほどの機会だったのです。
最終回って聞いたときの悲しみ。
あの時の絶望は、失恋に似ている。←何やこれ
HIP-HOPのざっくり基礎知識
そもそもフリースタイルダンジョンどうのこうの、ラップがどうのこうの言ったって、
おいHIP-HOPってなんやねん。ラップて実際どないやねん。
って人多いですよね。そんな人たちが明日、薄っぺらく知ったかぶりができるように、まずはTKCの
インスタントHIP-HOP講座を開設!!

HIP-HOPは文化のジャンル
まーずまず、「HIP-HOP」っちゅうのは、大まかな文化の1つです。
アメリカの特にニューヨークのストリートでギャングや出稼ぎの低所得者が成り上がっていくのと共に成長してきた割と歴史の新しい文化。
そういった人たちが自分の実力を証明するために戦って、才能を示して、成功を収めていくアメリカンドリーム的なライフスタイルの事です。
「え?HIP-HOPって音楽のジャンルじゃないの??」
って、思う人いるんじゃないでしょうか。
今ではほとんど同意語で使われるので正解ではあります。
しかしHIP-HOPという大きな文化のくくりの中にある、音楽的な部分こそがみんなの想像する「HIP-HOP」で、厳密に言うとそれはHIP-HOPミュージックと呼ばれる物なのですね。
伝われ~!
HIP-HOPの3大要素
ではもう少しHIP-HOPを掘り下げましょう。HIP-HOPを構成する中に大きく3つの要素があります。
◆ DJ ◆ ダンス ◆ ラップ
≪DJ≫はよく後ろで音楽を鳴らしているあの人たち。レコードを擦ってチュクチューンてしている人たち。
≪ダンス≫はHIP-HOPダンスと呼ばれる種類で、ブレイクダンスとかダイナミック且つアクロバティックな振り付けが特徴です。
そして≪ラップ≫。これは次の章で詳しく!
この3つがHIP-HOPの3大要素なんて呼ばれていますが、これに≪グラフィティ≫といって、壁によく落書きされてるPOPなスプレーアートありますよね?それを含め4大要素って呼んだりもされています。
これらの他にも特有のファッションや、はたまた「生き方」なんかも要素として入ってくるのかもしれませんね。これらを広域で総称しHIP-HOPと呼びます。

ラップは歌唱方法
ほんなら次は「ラップ」って何や?って話。ざっくり、ざーっくり言うとラップは歌唱方法であり、音楽のジャンルとは別物です。
歌とは違いあまりメロディーが無く、BGMに合わせリズミカルに言葉を話しているようなイメージの歌い方。言葉数が多く、また、文脈の中で韻を踏むというのが暗黙のルールになっています。

元々は大勢の前で客を煽るパーティーの司会者が発祥と言われています。そしてギャング達の抗争の手段としても使われ、音楽的要素がどんどん乗っかっていって、今や多くの人が知っている歌唱法にまで進化しました。
色んなきっかけがあって、色んな歴史の上で、色んな事件があって、色んな試行錯誤の上で今日のラップがあるんですが、話が長くなります。
こういう歴史を知るのも面白いんですけどね!今回は省きます!
HIP-HOP=ラップ ではない
おさらいをするとこんな感じ。
ニューヨークで生まれた、DJ、ダンス、ラップ等ストリート文化の総称をHIP-HOPと呼ぶ。
HIP-HOP文化の中の音楽的要素がHIP-HOPミュージックという音楽ジャンル。
ラップは音楽のジャンルではなく、歌唱方法。
つまり、HIP-HOP=ラップなのではなく、HIP-HOPの中にあるカルチャー要素の1つがラップなのです。難しいよね!!
逆にラップ=HIP-HOPでもない。今じゃアイドルやバンドや芸人だってラップを取り入れてる。じゃあそれはHIP-HOPか?っていうと違う。
ラップというHIP-HOP出身の歌唱方法が、今はジャンルの壁を飛び越えて色んな音楽に影響を与えているんです!!
すげぇ!!!ラップすげぇ!!
「HIP-HOPってさぁ、ラップのことでしょー??」って街中でギャルが言ってたら、「近いんだけどね!惜しいんだけどね!ほぼほぼ正解なんだけどね!厳密に言うと間違ってるよ!!!」って、知ったかしちゃおう!!
フリースタイルダンジョンって何や?
続いてはフリースタイルダンジョンのお話を。その前に少しだけ「フリースタイル」というものに対し基礎知識を付けておきましょう。
フリースタイルとバトル
フリースタイルって何や?
最近は色んな所でラップをしているのを目にする機会が増えていますよね。
ラッパーがカメラを向けられたら「Yo,Yo,オレがナンチャラでレペゼンどこどこ~。よくチェックしとけ~。」みたいなこといきなり言うじゃない?
ラッパーがTV番組に呼ばれると大体こんな感じで「ラップやってみてよ」みたいに振られて披露するのを見たことある人多いと思います。
ラッパーが即興でラップを披露すること。コレが
▶フリースタイルラップ◀
って呼ばれているものです。即興で思いついた言いたいことをラップで喋ります。即興でラップしてるのに韻を踏んだりもして、簡単には出来ない中々難しい高度なパフォーマンスなのです。
卓越したラッパーならば、たくさんの文字数で韻を踏んだり、オシャレで秀逸な言い回しをしたり、歌のような心地よい抑揚を付けたりと、即興とは思えない技術を繰り出したりもします。
バトルって何や?
そしてこのフリースタイルで、ラッパー同士が相手を罵倒しながら戦う
▶フリースタイルバトル◀
という競技があります。MCバトルと呼んだりもします(※HIP-HOP用語でラッパーのことをMCと呼ぶため)。
基本的には1対1で交互にフリースタイルを披露し合い、その中で、自分がどれだけ相手より凄いのか、相手がどれだけ自分よりダメなのか、を織り交ぜラップし合います。
勝ち負けの基準は、ラップの上手さや、テクニック、即興性、会場の盛り上がり、それらを踏まえ簡単に言うと、
「どっちのラッパーがヤバかったか」
これに尽きます。判定は審査員だったり、会場のオーディエンスが声を上げたり様々です。
このフリースタイルバトルは日本でも数多く色んな大会が催されているのですが、コレを地上波でやろうというTV番組が、フリースタイルダンジョンだったのです。
フリースタイルダンジョンという番組
惜しまれながらも終了してしまったフリースタイルダンジョン。
2015年9月30日から毎週火曜日25:26~25:56にテレビ朝日系列で放送されたラッパーがフリースタイルバトルを行う番組です。
フリースタイルバトルというものをHIP-HOPファン以外にも広めたという素晴らしい功績を残しました。そもそもHIP-HOPの音楽ジャンルを聴く人口をも確実に増やしたはず。日本人とラップとの距離を確実に縮めたはず。
日本のHIP-HOP史において、とてつもなく重要な役割を務めた番組でした。

番組内容と対戦ルール
番組ではモンスターと呼ばれる6人のラッパーがレギュラー出演しています。どのラッパーもフリースタイルバトルにおいて知名度抜群の強者です。
毎週チャレンジャーが登場し、ランダムに選ばれたモンスターとフリースタイルバトルを行います。バトルは3ラウンド制で、先に2勝した方の勝利。
判定は5人の審査員による投票制で「どっちのラッパーがヤバかったか」決めます。5人の票が満場一致だった場合、クリティカルヒットとして、3ラウンド戦わずして勝利が確定します。
勝ち抜き制となっており、モンスターを4人、フリースタイルバトルで倒すとラスボスのラッパーと戦う権利が貰えます。そのラスボスを倒すと賞金として100万円がもらえるというルールになっています。
レギュラー陣は超豪華
この番組のメインMC兼オーガナイザーはラップ界のレジェンド、Zeebraであり、この番組の全体の演出なども行っています。
現ラスボスのR-指定は、Creepy Nutsというユニットを組んで活躍中で、TVでも観ることが多くなりました!音楽番組だけでなく、アメトークやIPPONグランプリ等のバラエティにもゲストとして出演していましたね。すげぇ。
他にもレギュラー出演しているモンスター、審査員、DJ全てがHIP-HOP界において有名であり、ラップが好きな人なら誰もが知っている顔ぶれとなっています。
これ、ホントに凄いことで、アンダーグラウンドの音楽ジャンルの人たちが、深夜であれどTVに毎週出てる。しかもフリースタイルバトルまで見れる。
これホントに凄いことなんです!!!くぅ~。たまらん。
それがなんと5年間も毎週見れていたんですねぇ…。
なぜフリースタイルダンジョンは終わったん?
さっそく結論から
結論から言いますと、逮捕者が出ました。実は5年間で2人も。どちらも大麻の所持で捕まっています。
1人目は2018年に当時進行役を行っていたUZI。そして今年2020年5月に審査員としてレギュラー出演していた漢a.k.a. GAMI。漢a.k.a. GAMIは初代モンスターとしても活躍していました。この2人目の逮捕が決定打になってしまったようです。
オーガナイザーのZeebraがネットラジオで番組終了の真相を語っていたようです。その記事はコチラ。
簡単に言うと、悪い事してそうなラッパーと悪いことホントにしてたラッパーとじゃ社会は扱い方が厳しくなるのは当然。逮捕されてしまえばそこにエンターテイメント性は無くなってしまう。逮捕者を2人も出してしまうと番組は続けられない。
なるほど。ごもっとも。。でもまぁ、Zeebra兄さん包み隠さず本当の理由を言うのね!てっきりコロナの影響で…とかうやむやにするのかと思いきや。でもストレートにモノを言うのもHIP-HOPカルチャーの1つ。僕らはモヤモヤせずスッキリして気持ちいいですね。
漢a.k.a. GAMIってどんなラッパー?
見た目、ラップのスタイル、どれも一言で言うと恐い。でも実際トークするとすごい面白かったりネコを可愛がる等キャッチーな一面があったりもします。
ラップはテクニカルで韻を踏むのも上手いし声もカッコいい。日本のHIP-HOPのレベルを押し上げてきたレジェンドの1人です。

漢さんが非合法なことをしているのはラップ聞いてたらわかります…。だって歌詞にゴロゴロそんな表現が出てくるから。一緒に活動している仲間のラッパー達もそういうスタイルのラッパーばっかり。
HIP-HOPの原点である不良的で非合法なストリートカルチャーをスタイルとしているんです。なので正直逮捕のニュースを見た時に驚かなかったのも事実です…。
そんなラッパーが数年前、ミュージックステーションという、ゴールデンの時間帯に、アーティスト誰もが憧れる、あの音楽番組に出たときはビビりました…。
フリースタイルダンジョン初代モンスター全員で制作した「MONSTER VISION 」という曲で出演したんです!
Mステにあのラッパーも、あのラッパーも出たんですよ!!地上波でラップしたんですよ!!すげぇ!!
そして他のラッパーもさることながら漢さんが地上波のTVに出ていることに、テレ朝やるなぁー。と、感心したのでした。
来週からフリースタイルティーチャー?
HIP-HOPの分野はエンターテインメント性が他のジャンルより強め。そこがグレーゾーンであり、伸びしろの部分でもありますが…。
やっぱり「結局HIP-HOPってそうなんだ。悪い事してるんだ。」ってイメージを持たれて、せっかくメジャーシーンへHIP-HOPを押し上げようとして頑張ってる人達の努力が報われなくなるのは残念だなと思います。
だってその筆頭の番組が終わっちゃった訳ですし…。
僕はラップ自体の気持ちいいリズムや、韻を踏む巧みさ、単純なカッコよさ、そう言った部分に惹かれて聞いてきました。
出来ればこのラップというものがもっと日常やTV番組で簡単に目にして耳にすることが出来たら良いのになぁと思います。
HIP-HOPって知れば知るほどホントにカッコいいし、ラップって、知れば知るほど奥深く且つ職人的なんです。
フリースタイルダンジョンに話を戻すと、ここ最近の放送は総集編ばかりでした。コロナの影響で収録が出来なかったためです。
最終回くらいは総集編じゃなく何か新しく収録したものを!!と期待しましたが最後の最後まで総集編でした。残念。
はぁ~。ダンジョン終わるんか~。寂しいなぁ~。
と思いきや、来週から
フリースタイルティーチャー
という番組が始まるらしい!!!いやもっとネーミングどうにかならんかったんかーーーーい!
どうやら今度はフリースタイルバトル以外のHIP-HOPの部分を盛り上げるような内容になってるんだってさ。カルチャー的な所を勉強する番組なのかな??それはそれで楽しみ。
観るよ!ジブさん!ちゃんと観るよ僕!!!
ってことで内容は変わりますが、まだまだ来週からも僕の水曜日のルーティーンは続きそうです!
だけど願わくばフリースタイルダンジョンの復活もして欲しいよね!!ティーチャーとダンジョン別枠でお願い!!
ではそろそろ、うぇいよー!
Yes!TKC!!
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